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2013年10月30日 (水)

音楽劇「ヴォイツェク」を観てきました(東京・大阪)

山本耕史さん主演の音楽劇「ヴォイツェク -Woyzeck-」の東京公演と大阪公演を観てきました。

・・・・・・で、感想を書こうとしていたのですが、何となくボーっとしてしまっていたのであります。内容がかなり重いものでもあるし、キャーッて感じではなく色々と考えさせられるものだったので。

ファンクラブで予めチケットをとってたのですが、観てから追加してしまいました。(笑)

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音楽劇 「ヴォイツェク -Woyzeck-」

   ~妻をあやめた男、ヴォイツェク。“彼”を作ったのは誰?~

「ヴォイツェク」は、とある殺人事件をもとに書かれたヨーロッパの未完の戯曲。
作者ゲオルク・ビューヒナーの生誕200年にあたる2013年、この名作が、脚色・赤堀雅秋、演出・白井 晃という演劇界注目のタッグで甦る!
三宅 純の音楽世界を、ヴォイツェク役の山本耕史はどう演じ歌うのか?

◆ストーリー
 美しい内縁の妻マリーと、幼い息子とともにささやかな暮らしを営む一兵士フランツ・ヴォイツェク。高慢な大尉の髭を剃り、尊大な医師の実験対象となってわずかな日銭を稼ぐヴォイツェクだが、ある時マリーが男盛りの鼓手長と浮気していると聞かされる。
あるときは怪しげな見世物小屋で、あるときは猥雑な酒場で、ヴォイツェクの目を盗んで鼓手長と会うマリー。ヴォイツェクはいつしか奇妙な幻視と幻聴に苛まれ、マリーへの不信を募らせていき…。

◆原作:ゲオルク・ビューヒナー
◆脚本:赤堀雅秋  ◆演出:白井 晃  ◆音楽:三宅 純

◆出演: 山本耕史/マイコ/石黒英雄 良知真次/池下重大 青山草太/日比大介 駒木根隆介 加藤貴彦/半海一晃 春海四方/真行寺君枝/今村ねずみ 団 時朗 ほか

◆東京公演 2013年10月4日(金)~2013年10月14日(月・祝) 会場:赤坂ACTシアター

◆大阪公演 2013年10月25日(金)~2013年10月27日(日) 会場:シアターBRAVA!

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<関連記事>

★山本耕史インタビュー敢行!「ヴォイツェク」特集
            
http://www.appealing.co.jp/appeal+ing_WEB/voyzeck1.html

★「ヴォイツェク」公演初日レポート
             http://l-tike.com/d1/AA02G03F1.do?DBNID=3&ALCD=1&PGCD=168530

★山本耕史が挑む独特な世界観の音楽劇『ヴォイツェク』プレスコール&囲みインタビュー
        http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/archives/51891248.html

★山本耕史、告知CMにビックリ? 音楽劇『ヴォイツェク』がスタート。共演に石黒英雄、良知真次ら (10/8)
             http://sumabo.jp/smartboys/news/?p=11452

★音楽劇『ヴォイツェク』記者会見レポ
             http://www.inlifeweb.com/reports/report_3988.html

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観終わった後からもジワジワ来る作品です。

最初、ストーリーを聞いて、「浮気した内縁の妻を刺殺した兵士の話」とか、今なら職業でちょったしたワイドショーネタにされるか、新聞の小さな三面記事ですまされるような話をどうやって舞台作品にするのだろうと楽しみだったので、WOWOWで映画を放送していたけれど、あえて予備知識を殆ど入れないで観劇に臨みました……。

今から見世物が始まるよ!という口上人の語りから始まる。音楽は昔の見世物小屋やサーカスやキャバレーをイメージさせる、どことなく猥雑な感じのするもの。そして、これから起こる悲劇を予感させる禍々しい感じがする。

この世は残酷でグロテスク。善人は酷い目にあって殺し合い、悪人は生き残り次の生贄を探す。

残酷でグロテスクな話を純粋で透明感があって哀しい男の物語になっているのは、やはり、ヴォイツェク役の山本耕史さんの特性が良く引き出されてるからだなと思った。演出の白井さんもキャスティングもそれを意図したものだと思う。

ヴォイツェクは少し発達が遅れているのか、幼くぼんやりしてるというか、キョドキョドしたところがあって、そういうところが嗜虐的な連中の格好の餌食にされるんだろうな。

ヴォイツェクの名前を呼ぶ幻聴?不思議な不吉な声。えんどう豆ばかり食べ続ける実験で栄養失調や大尉やドクトル、軍隊でのいじめで精神崩壊していくのを何とか留めていたのはマリーへの愛情というか純粋な執着。

ヴォイツェクをこき使う威張り散らした大尉は権力、ヴォイツェクを僅かな報酬で人体実験に使うドクトルは権威、本当なら崇高であるべきはずのふたつを象徴する者が俗物すぎて汚い。ふたりはヴォイツェクに特が必要だと言いながら精神的に追い詰める。マリーの浮気を教えるのもこのふたり。

「俺は鳥の名前を知らないんだ。」 早くに両親を亡くし、自分にはマリーしかいないと純粋に思っているけれど、他の世界や情報が極端に少ない、ヴォイツェク。うう・・・鳥のように飛んで行ける自由がない、知らないってことで哀しい。(T_T)思い込んだら一途で、純粋。確かに精神が崩壊してきているんだけど、周りの人物を見ると彼の方がまともなんじゃないかと思えてくる。

「私は宝石の名前を知らない。」 ヴォイツェクとの間に子供をもうけているけれど、金銭的にも女性としての欲求にも不満を持っていて、"とても堪らない"と思っているマリー。(ヴォイツェクはお金をせっせと運んでくることが愛情だと思っているがマリーは一緒にいたいと思っている。)マリーも浮気してしまうけれど、それを罪に思って後悔している。悪人ではない普通の人で善人。(マイコさん綺麗で良かった。)

ヴォイツェクやマリーに、さりげなく警告が、隣の女性や謎の老人(凄い存在感があった。)から発せられるんだけど、誰でもそうだけど、"次が自分の番"だと思わないから悲劇へまっしぐら。

♪ 時をもてあそぶものに あやつられて 踊るだけ それでもまだ 人生は続いてゆく

女好きで欲望の塊のような鼓手長が、お祭りでヴォイツェクといるマリーを少し離れたところから嘗め回すような目付きで狙っている。(これが照明が当たっているヴォイツェクと見世物の馬の反対側の暗がりにいるので怖い。)お祭りの見世物は大蛇に賢い馬。それを熱心に見る子供のようなヴォイツェクに少し呆れながら近くで見ているマリーの手には"りんご"が。獲物の隙を狙った"蛇"のような鼓手長が誘惑する。それを最初は拒みながらも乗ってしまうマリー。(イヴと知恵の実と蛇)

「志村、うしろー!」じゃないけど、マリー、うしろー、逃げて―!と言いたかったわw

やはり西洋の話なので、キリスト教的な観念や聖書の中の話が出て来る。みんなから阿呆と呼ばれている天使か悪魔か分からない謎のカール少年がそのあたりを指し示す。マリーは姦淫の罪を見つけて怯える。ヴォイツェクがマリーのところに来ると、カインとアベルの話をする。・・・兄弟は各自の収穫物を神に捧げる。カインは収穫物を、アベルは肥えた羊の初子を捧げたが、ヤハウェはアベルの供物に目を留めカインの供物は無視した。嫉妬にかられたカインはその後、野原にアベルを誘い殺害する。・・・ 

その兄弟殺しの話のようにヴォイツェクはマリーを池に誘い出して殺してしまう。(舞台後方に池を作ってる!)真っ赤な血のような赤い月の下、愛しい・・・けれど自分を裏切ったマリーを、ナイフで何度も何度も刺して追い掛け回して刺し殺す残酷な場面なんだけれど、不思議に美しくて哀しくて涙が出て来る。(あれだけ動来回っても歌声が乱れないのが流石。)

劇中で歌われるヴォイツェクの歌は、幻聴が聞こえ精神不安定になっていて、半分何を言っているのか分からなくなっている彼の心の中を表現していて、言いようのない不安や怒りや焦りが爆発している。マリーが鼓手長と浮気していることを知り、鼓手長にボコボコに殴られ痛めつけられて完全に精神が崩壊してしまった時に歌うタンゴは、明るく清々しい感じもするんだけど、切なくて寂しい…から次の展開が怖い。なんだこの絶望感は。

殺害現場の池にナイフを探しに来てマリーを見つけ、自分が殺したことも分からなくなっているヴォイツェク。自分がさっきナイフで刺して死んだのを確認したじゃないの、何を泣いてんのよーーー!マリーを抱きしめて歌いながら泣いてんじゃないわよー!と思いながらも、こっちも貰い泣き。(笑)

ヴォイツェクも池に落ちるんだけど、死んだかどうかは分からない。。。 けれど、最後に登場人物達の一番後ろ、池のほとりにヴォイツェクとマリーのふたりが並んで立っているの姿は穢れや狂気が洗い流されたかのように清らかで美しかった。

残された一人になった坊やは誰が育てるのかな。独りぼっちになった坊やの話が何度も出てきたので気になる。

怖いのは、ヴォイツェクが悩まされた謎の声が、友達のアンドレースにも聞こえるようになっていたから、今度はアンドレースがヴォイツェクのように虐げられて壊されていくという暗示なんだな。アンドレースも、マリーのことばっかりで何を言ってるのか分からなくなってるヴォイツェクに、お前なんか嫌いだと感情を爆発させるけど、やっぱりヴォイツェクのことを見捨てられない善人。アンドレースに俺は何も悪くないと言い放つ権力に媚び部下をいたぶる下士官や大尉やドクトルは、ヴォイツェクの代わりをさっさと探し、鼓手長は次の女に手を出して飲んだくれる。悪人は何事もなく、善人が虐げられて、善人同士が殺しあったり酷い目にあうという、残酷でグロテスクな世界は変わらず続いていくんだなあ……。

ヴォイツェクが段々壊れていくのが目付きや手の小刻みな震えなど、台詞以外でもこちらが苦しくなるほど伝わってきて危なかった。殆ど瞬きしないで、どこを見て喋ってるのか分からない異様さ・・・。もう、緊張して目が離せなかった。2時間と10分があっという間でした。

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CMでは、ポスターの写真のようなボロボロでずぶ濡れのヴォイツェクが目玉をギョロギョロさせているのですが、観終わってから、池に落ちたヴォイツェクが、「僕とマリーの話を聞いて……」と、落ちた池の底から這い出てきたのかも……と思った。(怪談かw)

ACTのロビーには、真行寺君枝さんへ安倍総理夫妻からのお花がありました。真行寺君枝さんを初めて舞台で見たのですが、資生堂の「ゆれる、まなざし」http://www.youtube.com/watch?v=9wyKilY0VhI の方だったのね!(感動)

個人的にお得だったのは、大尉役の団 次朗さん!「帰ってきたウルトラマン」であるとともに、資生堂MG5http://www.youtube.com/watch?v=4fVk3dK89DU の男前の代名詞のような人なのだ!(おかしいな?何で知ってるんだナウなヤングなのにwww)

お疲れ様でした。素晴らしい作品を舞台をありがとうございました。観客参加できてよかったです。

大阪公演の最終日が大千秋楽だったので、カーテンコールの後に山本耕史さんから挨拶がありました。以下、うろ覚えですが・・・・・・

「今日で公演は最後なんですが、キャスト、スタッフに支えられてここまで来られました。 皆さんも僕らも考えさせられる作品だったと思います。 あるべき演劇の姿を白井さんに突き付けられた、そんな 俳優として貴重な時間でした。 またこういう作品を見せられるよう頑張りたいです。 」

演出の白井 晃さんも舞台に上がられ一礼。観客から労いと称賛の大きな拍手を受けていました。

舞台セットは、いくつものドアが並んでいて、そこから人が出入りしたりして、カーテンコールのあとヴォイツェクが去る時には真ん中のドアから彼方へと去るためにドアを閉めて終わる。

……だが、大阪公演の最終日、つまり大楽で何度かアンコールで登場した時、あえて、そのドアを開けたままにしていたのだ!これは・・・何を意味しているんだろう。

「対話のドアはいつでも開けている。」いや、外交問題じゃないんだからw 

「またお会いしましょう。」って意味かな。そ、そうだよね、そうそう、そうだよな!w

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絵本のような製本のパンフレット以外に、クリアファイル(2枚組)、マグカップ(クッキー入り)を購入しました。
(上の画像は少し青く調整しています。"地獄とは冷たいところだと思うのであります")

DVDは残念なことに発売されないそうです。WOWOWが協賛で入ってたから放送するのかなと思ってたのですが、しないようです。(TへT)

DVDが発売されようと舞台中継が放送されようと関係なく、舞台はやはり実際にその場にいて役者の息遣いというか気配を感じながら作品を楽しむものでありまして……だからこそ、他を節約しながらでもチケット買って何回も見たりしているのですよ。

♪一瞬は永遠だって、永遠は一瞬だって、言うけれど…信じられない。

あああああ~、確かに舞台上の一瞬の輝きを求めて観に行ってるんですけど、悲しいことに人間は忘れる生き物なのだ。頑張っても徐々に薄れゆく記憶。(こういう時は電脳化したいと思うw)でも、この作品を見て思ったこと考えたことは言葉に出来ない記憶の海の奥深いところに潜って息をひそめているんだろうなと思う。

またいつの日か会えたらいいな、ヴォイツェク。

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