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2014年9月に作成された記事

2014年9月 9日 (火)

Lost Memory Theatre にいってきました。

9月6日と7日、「Lost Memory Theatre」を兵庫県立芸術文化センターで観てきました。http://www1.gcenter-hyogo.jp/sysfile/center/top.html

観た、というより迷い込んだ体感して来たって感じかな。

140901_163901

『Lost Memory Theatre 』
そこは記憶の流入する劇場。
失われた記憶が流入し、劇場は様々な記憶で満たされ、
やがて劇場自体がその記憶を帯電する。

主催・企画制作 KAAT神奈川芸術劇場 http://www.kaat.jp/d/l_m_t#.U1cmTrmKBMs

原案・音楽:三宅純
構成・演出:白井晃

テキスト:谷賢一
振付:森山開次

出演:山本耕史、美波、森山開次、白井晃、江波杏子

演奏:三宅純 (Piano, Fender Rhodes, Flugelhorn)
宮本大路 (Reeds, Flutes, Drums)
伊丹雅博/今堀恒雄(Guitar, Mandolin, Oud)
渡辺等(Bass, Mandolin)
ヤヒロトモヒロ(Percussion)
noattach strings by Tomoko Akaboshi (弦楽四重奏)

歌手:Lisa Papineau 、勝沼恭子

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不思議な作品。万華鏡をくるくる回しながら中の美しく官能的で残酷な世界を覗きながら、傍観者のはずの自分も中でビーズやガラス片と一緒に回ってる・回らされてる感覚を覚えました。

多分、(失くした)記憶がテーマの作品なので、発信する制作・演者側の影響を受けた事柄と記憶と受け手の観客のそれとが必ずしも一致してなくて、それぞれに記憶と思考の空間を彷徨う度合いが特に高い作品のように思います。

音楽と舞台設定もなんだか懐かしいような新しいような・・・西洋でもあり東洋でもある。古今東西を渦巻状に劇場に持って来たって感じかもしれません。

その不思議な空間を作るのは中心となってる音楽ではあるのだけど、4人のバレエダンサーが近未来ロボットみたい(かくかくっと誤作動する)だったり、天使か妖精のように舞ってると思えば、スーフィーダンスのようにくるくる回転してて、さっき書いたように古今東西を表現してる。

"青年"を弄ぶように鏡で迷宮へ引き込む場面は幻想的であり怖い。何枚もの鏡に映って何人にも増殖した青年、本人はどれ?実体はあるの?鏡の世界の奥にはなにが・・・?

このバレエダンサーが光の部分とやや無機質さを担当とすれば、森山開次さんの演じる"男"は強い影の部分や渦巻くような感情・執着・渇望・葛藤を・・・。とにかく凄かった・・・。バンドの壁の上で踊る強烈なシルエット。羽を両手に持った苦悩する天使。(重力の方向は今どっち?とか思ったぐらい。)
暗闇の中で灯を持つ"青年"に纏わりつき格闘する場面が良い意味で悪魔だった。

登場人物がみんな何となく、年齢国籍不明を超えて人間ぽく無い不確かさを感じたりしたので、人類滅亡後に取り残されたアンドロイドが存在を確かなものにしたくて散逸した誰かの記憶を集めて彷徨ってる・・・設定だったのかな。全部じゃなくても部分的には。

私はラスト2公演の兵庫の分しか見られなかったのだけど、最初の方では字幕で「放射能」云々と何か出ていたらしいですね。

うーん、座っていた位置と視力の関係で放射能云々の字幕を見てなくて良かった。もしかしたら、カットされて出して無かったかもしれないけど。この時期に一寸な・・・と思うので。設定が固定するみたいなのものだし。会話が傍受されてる・・・って台詞もあったしね。折角楽しみに来てるのに、そっち系の匂いがすると面白くないじゃない?(個人の感想と思い込みですw)

この辺りの説明は省いてもいいかと。冒頭のダンサーや山本耕史さん登場時にロボットみたいなゴーグルを装着してるし。観客に人間?アンドロイド?残留思念?近未来?時空ポケットに落ちた?とおまかせで。

作品が進むにつれ、観客である自分の記憶の引き出しや扉がゴトゴト動いて色々出て来て広がっていく。それは果たして自分の記憶なのか?誰かから盗んだ記憶や刷り込まれた記憶、作った記憶じゃないって確証あるの・・・?って不思議な気持ちになりながら、舞台上の人物のやり取りを傍観しつつ、それは私の記憶の一部かも・・・と思ったり。

Lisa Papineau さんと勝沼恭子さんの歌声とナレーションが、エキゾチックで素敵。お二人とも裸足だったみたいだけど。何か意味があるのかな。三宅さんはじめバンドの皆さんも言うまでもなく素晴らしい演奏で、舞台後方から前に全体がスーッと出て来る時は、心の中で「うおおおお!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!」となりましたよ。三宅さんのソロがまた渋くてカッコよくて!

この舞台を構成している音楽のアルバム3作品はしっかり購入しているので、再生リストを作って薄れゆく記憶と戦いながら聞こうかなと思います。

江波杏子さんの存在感が凄かったです。TVではよくお見かけするのですが、実物(失礼!)は初めてなので激しく期待してたんですよ。(やっぱり素敵・・・。(*´ω`)思ったより小柄でいらした。)美波さん演じるミリアムという少女と何度も入れ替わるところとか老女優が今も私は綺麗?と問うところとか流石でした。昔の自分を映画で見て涙するところ・・・もちろん美しいのだけれど、時間の流れの残酷さと哀しさは年齢のいった人は共感・共有できる記憶かも。シャンソンの「老女優は去り行く」を思い出しました。

私、綺麗?と老女優が問うところ、視線の先には"青年"がいて、そっと頷いているような・・・。兵庫の劇場では下手側の観客通路に椅子を置いて腰かけてるんですよね。近くのお客さん驚いただろうなあ。(笑)山本さん、白井さん、何度か客席通路を通って登場するけど、気配のON―OFFの切り替えが流石、忍者かと思うぐらいw (しばらくして休憩時間になるんですが、丸い会議室にあるような椅子を手に持って舞台側におりて来てました。多分、そーーーっと持ってきて座ったと思われる瞬間を見たかったw 白井さんと椅子を置かないとね・・・とか話をしてたようです。)

そして、強烈に印象に残ったのが、白井さんが演じる"男"が、チュチュを着て拡声器で♪夢はかなう~と花の様な笑顔で登場して舞いつつ歌う場面。もちろん、見た目の面白さとインパクトはあるのだけれど、ダンス一家の味噌っかす設定である男が見放されつつも頑張るけれど挫折する姿とのギャップが哀しいんですよ。そして、笑ってる人達の殆どがこの"男"と重なるのでは・・・?と思うとかなりきつい。

個人的妄想では、拡声器は"デモで使うもの"というイメージが最近あるので(笑)キィーーーンとハウったり割れたりしないで独特のなつかしさを呼び起こすような音に感心しながらも、いつまでもお花畑の革命ゴッコにかぶれてるんじゃねーよ、迷惑なんだよと、ある一部の方達を思い起こして怒りつつ、転んで「骨が折れた」で呆れつつも哀しくなったのですよ。(笑)何か色々毒され過ぎな気もするけど、一瞬そう思ったんだから仕方がないw 今度観る時は違うことを思い出すように期待したいですw

山本耕史さんの"青年"は、3曲歌ってました。ポルトガル語2曲・フランス語1曲(「EXIBIDA」「Outros Escuros」「Le mec dans un train」)で凄く新鮮でした。

"他人の記憶に感染する青年"・・・。何かすぐに影響されやすい軽い人じゃなくて、まっさらで透明な存在。言葉を発している時、歌っている時、踊っている時以上に、ただじっと舞台で誰かの記憶を見ている、そこに溶け込んでいるけど確かに存在していることを感じさせ透明な美しさが印象に残って不思議。(手品もやってたw)

全然まとまらないけど、そんな不思議で美しく色んな矛盾も渦巻ぐるぐるの世界の作品でした。

休憩時間に白井さんと山本さんがロビーに出たりする、劇場の全体がステージとして演出されていました。私もトイレに行く途中で移動される姿を見ました~。(*´▽`*) 

7日は大楽でチケット完売・満員のお客さんによるスタンディングオベーション。惜しみない鳴りやまない拍手に何度もステージに出て役者さんもミュージシャンもダンサーの皆さんも挨拶されてました。何度目かのカテコではスタッフさんも登場。そして、客席奥の音響さんも讃えられてました。スピーチをあえてしないで、舞台の上と下で笑顔と笑顔で通じ合う、とても素敵な時間でした。皆さんお疲れ様でした。またどこかでお会いしたいですね。

【φ(..)メモメモ】
シェイクスピアのテンペストより      
We are such stuff as dreams are made on, and our little life is rounded with a sleep.
— 第4幕第1場
我々は夢と同じ物で作られており、我々の儚い命は眠りと共に終わる

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